タイ人は本当に整形が多い。韓国ほどまでとはいかないけれど、街中に美容整形の看板が溢れている。女子も男子もちょっとお金が入れば、歯の矯正をし、もうちょっとお金が入れば、整形をする。
少しずつ国も豊かになり、所得も増えてきて、整形費用も日本ほど高くないタイでは、
自分の好みの顔になることは、簡単なのだ。日本ほど整形に対するタブー視も無いので、小金が入ったらすぐに理想の顔に近づける。
鼻を高くする、目を大きくする、輪郭を削る。小金さえあれば自由自在。
顔のパーツの不揃いなんてすぐに解決する。
性別を変えることすらも盛んなのに、顔をいじることなんてお茶の子さいさい。
すぐに憧れの顔が手に入る。顔のパーツはお金で揃えられる。どんな顔の障壁も超えられる。なんでもできる、理想の顔になれる。
確かにそう思えた。だが、ただ一つ、超えられない壁がある。
それは肌の白さだ。
いくら整形で顔のパーツをいじれても、生まれてきた肌の色まではいじれない。いくらお金を出しても、肌の白さは手に入れることはできない。だからこそ、肌の白さは正義なのだ。タイにはこの「肌の白さ」が、強く強く正義として息づいてる。白いことこそが正義なのだ。
タイではEXILEは絶対に流行らない。黒いから。
ラッツアンドスターなんて絶対流行らない。黒いから。
タイではジャニーズ、韓国アイドルが人気だ。白いから。
アジアの国の中でも、タイより黒い肌をしている国は思い切り見下す。日本人、韓国人は自分たちより肌が白く、タイより進んだ国なので尊敬する。例えアメリカ人であれフランス人であれ、黒人は危ないし、汚いから、絶対に関わらない。自分達より白い人を尊敬し、黒い人を見下す。白さこそ正義で黒さは悪。黒人やインド人の扱いは本当に低い。人種差別というより、単純に黒いのが不潔、不浄といった原理で嫌う。
その「白い肌」を持つ日本人が日焼けしてくると、せっかく白いのにもったいないと言われる。小麦色の肌が健康的なんて概念は無い。男でも日傘する。これは余談だが、先日、タイ人につられてか黒人女性も日傘をしていた。ツッコミ待ち?とも思ったが違うようだ。
タイ人に、可愛いと褒めても、「日本人の女の子は白いから、日本人の女の子のほうが好きでしょ」と、決まってこのセリフでかわされる。
とにかく、日本人は白いことで尊敬されているから、日本の感覚でちょっと焼いてからタイにやって来ると、間違いなく食いつきは下がる。白くないと、日本人じゃない。
男も女も白ければモテる。白いだけでモテる。憧れの芸能人やモデルはみんな白い。白いことが、かっこいいし、かわいいのだ。
裏を返そう。
逆に、タイ人の肌が黒い女の子は、タイ人男性からはモテない。黒いから。
狙い目だ。
日本人男性的には、別に白さや黒さなんてあまり関係ない。日本では、「白い」というだけで美しいと思うほど、白さは特別なことではないと思う。逆に黒いということが、マイナスに働くことって、そこまでない。
もっとも、イサーン系(タイの東北部、田舎出身)は肌が黒く、いわゆる欧米人が考える「アジアンビューティー」顔だ。彼女たちはそもそも欧米人受けにパラメーター全特化している子も多い。たまに、我々日本人から見てもちょっとすごいザ・アジアン顔と言うか、すごい太ってて楽天のウィーラーみたいなタイ人を白人がドヤ顔で連れていることあって焦る。
もちろん好き嫌いもあるが、黒くても可愛い子はたくさんいる。というか、黒い子のほうが興奮する。自分は黒い子のほうが好きだ。なぜなら、日本にいたときから黒ギャルもののAVとか見てたし。ね。
肌が白いだけの、冴えない日本男児、あなたが輝く場所は、タイかも知れない。