あなたは、バンコクをも凌ぐ風俗街がインドネシア・スラバヤにかつて存在していたことをご存知だろうか?
この記事では、タイナンパ&夜遊びブロガーたはら(@tahataha4646)が、2014年に閉鎖されるまでスラバヤに存在し、東南アジア最大級と言われた「ドリー(Dolly)」」という置屋街の今を辿ったレポートをお届けする。
「東南アジア最大の風俗街はバンコク」と誰もが思っているかもしれないが、実は2014年までイスラム教が色濃いインドネシア第二の都市、スラバヤにバンコクをも凌ぐ風俗街が存在した。
そんな情報を聞きつけて、かつての伝説の足跡をたどりに一路スラバヤへ向かった。
スラバヤのドリーとは?
スラバヤにかつてあった置屋街「ドリー」は、スラバヤ中心部から南西に20分ほどの場所にあり、最盛期には5000人、閉鎖時には1400人もの売春婦が働く、東南アジア最大級の置屋街と言われていた。
一説では、植民地時代にこの地域で売春宿を始めたオランダ人の名前を取って「ドリー(Dolly)」と名付けられたそうだ。
この周囲一帯が風俗街となっており、引っ切り無しに客引きの男が声を掛け、「ここは本当にイスラム教が中心のインドネシアなのか?」と思うほどのピンクネオンが輝く街並みが広がっていたらしい。
あの頃は左右に置屋だらけで、比較的感じのいいポン引きがひっきりなしに声をかけてきました。
良心的で店頭に値段が書いてある店も。
その辺は坂でしたか?
記憶では、坂というか丘に登るような置屋街でした。— (;´Д`) (@R9OX9TdjiEiXlXS) December 18, 2019
しかし、2014年、市が突然の「ドリー閉鎖」を発表。住民たちは強制退去となり、置屋街はバリケード封鎖されたそうだ。
引用)東南アジア最大、スラバヤの売春街 「ドリー閉鎖」市が宣言 途方に暮れる女性たち
と、このニュースは2014年、それ以降、「ドリー」の名前は海外風俗界から消え、いわば「伝説」になってしまった。
伝説の置屋街ドリーに潜入
タイナンパ&夜遊びブロガーたはら(@tahataha4646)がそんな伝説の置屋街ドリーへ足を運んだのは2019年12月。
「伝説の風俗街」と聞き、惹かれるないワケが無く、インドネシア第二の都市スラバヤに潜入した。
スラバヤの街は一言で言うと非常に発展していて、道は綺麗で大型のビルやショッピングモールも立ち並び、さながら先進国。
東南アジア特有の雑多な屋台街や怪しい市場などもあまり見つけることはできず。中心部を歩いても、東南アジアらしいカオスな熱気はあまり感じられない程にどこか「ちゃんとした」街だった。バンコクやバリ島に比べると秩序にあふれ、ある意味面白くない健全都市といったイメージ。
インドネシア第二の都市、スラバヤ。マジで何もなくて辛バヤ。
大きな道があって、たまにどーんと東南アジアに五万とあるモールがあるぐらい。確かに道は綺麗だし、一見発展してそうな気するけど、歩いててワクワクしない。そもそも人歩いてない。
これが大阪的、チェンマイ的ポジション…うーん。。 pic.twitter.com/vzmmDvR6IZ— たはら@タイナンパ&夜遊びブロガー(バリ島遠征中) (@tahataha4646) December 18, 2019
そんな健全な昼の街ブラを済ませ、夜も更けた頃、いよいよ伝説の置屋街「ドリー」へ向かう。
ドリーへの行き方は、Grab一択。”Dolly”と入力し、まずは一番の大通り、Jl.GIrilaya(ギリラヤ通り)を目指すのが良いだろう。スラバヤ中心部からはわずか20分ほどでドリーのメイン通りに到着。
かつてはこの辺り一帯が風俗街だったそうだが、街の大通りに着いた印象は、東南アジアらしいよく雑多な街並み。そこに住む住人達の息遣いが聞こえてくるような、エネルギッシュな空気感。
まさに、昼間スラバヤの街を歩いても見つからなかったアジアがココにはあった。
例えるのならば、バンコクのホイクワンのような庶民感溢れる昔ながらの街並み。狭い道にバイクがびゅんびゅん通り、明らかに顔立ちと肌の色が違う日本人たはらをジロジロ見てくる。
参考記事)
その地元住民の視線にも耐えつつ歩みを進めると、若干恐怖を感じるレベルのローカルな街並みに変わっていく。いや、ローカル、と言えばまだ良いものの、言うならばスラム街の香りがする。
うん、、スラムw
雑多で汚めな街が広がるものの、一切エロの香りはしない。だがどこかゾクゾクするようなドリーの街並みが広がる。
さらに置屋が立ち並んでいたとされる狭い路地へ。ここは”Dolly museum”なる物があるらしいが果たしてそんなもの存在するのだろうか?そう少しビビりながらも路地の中へ入っていくが、残念ながら普通の民家だった。。
立ち並ぶいかにも裕福では無い感じの民家、そして、無気力に夜を過ごす薄着のおじさん達、それを横目に歩く外国人。この、ゾクゾクくる恐怖感こそが置屋街。空気はまだかつてのドリーの面影を残していた。しかし、怖い、汚いw
この汚さに少しの期待を持ち、立ち並ぶ民家を覗いてみると、普通の民家、置屋、どちらとも取れる独特の空気感。しかし、かつてはエロそうな顔をした外国人でも賑わっただろうこのエリアの今は、明らかに地元民以外は歩いておらず、当然日本人、外国人はたはらだけ。かなりジロジロと見られる。
まだ売春街が息をしていれば、エロそうな顔をして外国人が歩いていると
- 「ブンブン?」
- 「レディー?」
- 「マッサージ?」
などと声をかけられるのが東南アジアの売春街のセオリーだが、一切声をかけられることはない。家の前に座っているおじさんやおばさんがやり手じじい、やり手ばばあに見えなくもないが、全く向こうからのアクションは無く、ただ普通に座っているだけの普通の住人でエロ要素はもう無い。
むしろ、通りでは子供達が道路で楽しそうに遊ぶ。
5年前、閉鎖が決定した際、この街の売春婦や風俗関係者から大規模な反対運動が起きたらしいが、この平和な光景を目にすると、市の浄化作戦は正しかったのではとも思うほど。
「やはりドリーは終わったのか」
そう思いながら、 さらに、売春の目抜き通りのような場所へ移動する。
Jl. Kupang Gn. Tim. I でようやくエロそうなおじさんに話しかけられる
調べる限り、この通りが一番のメイン通りだったらしい。
この通りに入ると、かつの置屋街が色濃く残る。この道の両サイドの建物は、立ち退きを求めるであろう看板が立ち並ぶ。
そしてこの通りで、唯一、通りで子供と遊んでいたおじさんが話しかけてきた。
「マイフレンド!!ここに座れよ」と。
初めはたはらは英語で話したものの全く通じておらず「インドネシア語わからない、英語わかる?」とインドネシア語で伝えたものの、逆にインドネシア語でめっちゃ話してくる。
「わからん、ごめん、」と伝えてもおじさんのお喋りは止まらない。頑張って聞き取ろうとすると、
- もうこの街に女はいない。チカチカジキジキ(東南アジアでのセックスの隠語)したいんだろ?
- 近くに女をルックルック出来る場所がある
- 俺のバイクで連れて行ってあげる
- 名前は「なんとかspa」
だいたいこんな感じのことを言ってた。しかし、圧は強くなく、しつこい客引きというワケでもなく、なんていうか普通に喋りたいだけなのか…
何言ってるか分からなかったので、「とりあえずバイバイ」と言うと、向こうも笑顔でバイバイ、と。結局ドリーでこのおじさんが唯一のエロ要素だった。
その後、近くに座っていた美少女と話し、平和に帰った。多少のインドネシア語を話すとめっちゃ笑ってくれた。
そんなほぼスラム街だった置屋街旧ドリー唯一の収穫は、この街で楽しそうに友達とお喋りしていたこの美少女。
美少女過ぎて声かけて写真撮らせてもらったけど、14歳、インスタもやっておらず繋がれず残念。この子も売春婦の子供なのかな、と思いを巡らせてしまう…めっちゃ可愛かった。 pic.twitter.com/N7NxPJluPs
— たはら@タイナンパ&夜遊びブロガー(バリ島遠征中) (@tahataha4646) December 19, 2019
スラバヤ、伝説の置屋ドリーの今まとめ
スラバヤにあった伝説の巨大置屋街、ドリー。
閉鎖された2014年から5年経った今潜入した結果、エロの香りが消え、子供の笑顔が溢れる平和な庶民的な街だった。いまだにエロいやつは、おしゃべり親父だけだった。
5年前の残り火はほぼ無く、外国人もほぼ歩いておらず、少々怖いレベルだが、街は独特の空気感が漂っていてなんとも素敵な空間だった。観光地が全くないスラバヤにおいて唯一訪れたい場所かも知れない。
ちなみに、ドリーを閉鎖させた翌年、アメリカのフォーチュン誌による、「世界の最も偉大な指導者50人」に、ドリーを閉鎖させた実績を受けてスラバヤ市長が選出されたそうだ。
あらゆる所から圧力を受け、攻撃も受けたそうだが、今ではエロの香りすら消えかけているこの街で楽しそうに遊ぶ子供達の笑顔を見ていると、市長の決断は間違っていなかったのかも知れない。
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